八島高明の西洋占星術教室3

西洋占星術を検証する

西洋占星術の計算や解釈には時間や手間がかかるものです。ですが、それだけに恋愛問題から病気、適性、適職、才能や能力に至るまで、広範囲の問題に対応できるとされます。

 

占星術は現在ある占術の中では最も長い歴史があり、かつ最も整備・体系化された内容を持っています。しかし占いに対して懐疑的な人は「なぜ天体の配置が人の運命に関わっているのか」という疑問を持っているようです。ここでは西洋占星術に関する内容よりも、占星術の持つ本質的なテーマとも言えるこの問題を取り上げてみましょう。

 

 

なぜ占星術は当たるのか

実際、長く占術の研究をやっていると、数多くある占術の中でも「占星術が最もよく当たる」という事実が見えて来ます。それは私の経験からも事実なのです。その理由としては占星術が非常に長い歴史を持ち、また歴史的にも著名なインテリ層によって精緻にに検証されてきた、という背景を持つからでしょう。

 

しかしそんな占星術といえども「なぜ当たるのか」という根本的な問いに対しては明確に答えていません。これは西洋占星術だけではなく、インド占星術や中国の四柱推命にも言える問題でしょう。

 

ただ実用性だけを考えれば、そんなことは知らなくても判断自体に問題があるわけではありません。しかし私はこの壁を超えない限り、占星術はいつまでも「占術の一分野」としてしか見られないと思うのです。

 

深い内容を持つ占星術が再び世間に認められ、その内容に相応しいステータスを得るにはそこをクリアしないといけないのです。以下に私の研鑽してきた占星術に関する見解を書いてみましょう。

 

 

星と人間の関係とは何か

占星術は時に非常によく当たるものです。「なぜ占星術が高い的中率を出せるのか」、私はこのことを長年考えてきました。そしてたどり着いた答えが以下のようなものでした。

人間と星の関係という接点に注目すると、それは「心の内面」において関連していることが見えて来ます。現代でいえば「心理学」というジャンルに入るでしょう。

 

精神分析学の創始者であるジグムント・フロイト(1856-1939)は「潜在意識」という概念を発見しました。潜在意識とは通常、私たちが日常的には意識しないもう一つの意識であり、またこの潜在意識は私たちの日常の意識に対して常に大きな影響を与えている存在でもあります。

 

この潜在意識こそ占星術による星の影響が及ぶ部分であると考えることができるのです。潜在意識は目に見えません。同様に星の影響というのも目に見えません。実は、こうした潜在意識というものがあることはもはや現代では常識となっていますが、ではその構造がどうなっているのか、ということはまだほとんど解明されていないのです。

 

私は天空の星の影響がその潜在意識に及んでいる、つまり潜在意識と星は相互にシンクロして動いていると考えています。もしそうであれば、意識の下部から私たちの日常の意識に対して常に影響を与え、もし星の配置が悪くなれば私たちの洞察力や理解力は鈍り、もし星の配置が良くなれば洞察力や理解力も増すと考えることができます。これが「運」の本質ということになります。

 

 

潜在意識と星の干渉を解明せよ

こうした星と潜在意識の干渉が実際に存在すれば、占星術は単に占術ではなく、まさに科学の一分野である、ということにもなるでしょう。科学の発展にはまず現象に対するアプローチがあり、それを解明して理論化していくのが科学の手法とすると、将来、占星術も科学の対象となるのは間違いないでしょう。数多くある占術の中でも占星術が他の占術と根本的に異なるのは、まさにこうした点にあるのです。

 

四柱推命も同様ですが、占星術は非常に長い歴史を持っています。それは統計の歴史とも言えるものです。占星術に創始者という人はいません。たとえば古代において誰かが天文観測を行った。その結果、天体の運行と人間個人や社会現象が何か関連していることに気づいた。

 

そこで別の人はさらに精密な天文観測を繰り返してそれを理論化、技術化していく。さらに別の時代の人が新たな発見をして、そこに新しい理論を積み上げていく。

 

実際、占星術はこのような繰り返しにおいて進化・発展してきたという歴史を持っているのです。占星術は数千年にわたるこうした研鑽があるので、歴史を持たない他の占術とは比較できないものがあるのです。

 

 

潜在意識の衝動が運命を動かす

私の占星術に関するアイディアを以下にまとめてみましょう。

 

1)星の微細な影響は日々、私たちの潜在意識に届いている(無意識に届いている)。

 

2)この潜在意識は衝動的に私たちの日常の意識に影響を与え、時に大きな運命を変えるような大きな影響を及ぼす。

 

3)もし星の配置が良ければ潜在意識は安定するが、もし星の配置が悪ければ潜在意識の作用も不安定になる。

 

4)私たちの人生は仕事、結婚、人間関係などにおいて、常に選択の連続をしている。もし潜在意識が安定していれば、その時に正しい選択肢を選べるが、もし潜在意識が不安定になっていれば、もしかすると致命的な判断ミスをするかもしれない。

 

さて、上記のように考えると、「占星術がなぜ当たるのか」という問いに対しての答えが見えて来るでしょう。

 

私が占星術の中でも四柱推命を選択したのは、最もストレートに人の運命を捉えていると確信したからです。他の占星術と四柱推命を比較すると、

 

1)鑑定スピードが圧倒的に速い。

2)的中精度が非常に高い。

3)内容がシンプルで扱いやすい。

 

という特徴があるからです。特に鑑定スピードの速さは圧倒的で、四柱推命に習熟すればわずか1分間でその個人の性格、才能、能力、対人関係、結婚運、子供運、適職、財運、現在の運気などが瞬時に判別できるものです。また的中精度がとても高いので、鑑定がそう簡単に外れることもありません。また内容がシンプルで心理的にも理解しやすいので、そのアドバイス等も的確になります。

 

こうした理由から、私は鑑定には四柱推命しか使いません。他の占術を参考にしなくても、知りたいことの全てが四柱推命に書かれているので他の占術を参考にする必要もないのです。四柱推命の詳細についてはこのサイト内、あるいは姉妹版の「琉球四柱推命教室」のサイトでもご紹介しているので、よろしければこれらも参考にしてください。

 

八島高明の西洋占星術教室(了)

 

 


 

 

 

2021年07月09日